- name/オレクサンドル・ヴォロドミロヴィチ・ジンチェンコ(Oleksandr Volodymyrovych Zinchenko)
- birth/1996/12/15
- height,weight/175cm,61kg
- position/LSB,LWB
- place of birth/ウクライナ
- team,number/マンチェスターシティ,11
- 市場価値/2,600万ユーロ
マンチェスターシティの左サイドで活躍する若きウクライナの俊英であるオレクサンドル・ジンチェンコ。今シーズンのマンチェスターシティのプレミアリーグの優勝、EURO2020のウクライナ代表の躍進に貢献している、そんな彼を今回は紹介していきたいと思います。

経歴
幼少期から下部組織時代
ウクライナのラドミシュルで生まれた彼は、8歳のころにカルパティアのユースクラブに入団すると、13歳になるときにウクライナの強豪であるシャフタール・ドネツクの下部組織に入団することになった。下部組織では2013年12月9日のUEFAユースリーグの対マンチェスター・ユナイテッド戦において初出場を果たした。しかしそこで4年ほど過ごしたがトップチームに昇格することはかなわなかった。
FCウファ時代(2015年~2016年)
2014年に始まったクリミア半島危機に端を発するドンバス戦争のために家族と共にロシアへと移住することになり、それと同時にシャフタール・ドネツクから移籍することとなった。はじめ、シャフタール側はチームへと残留、帰還することを望んだが、ジンチェンコ側は戻ることはしなかった。そしてロシアのルビン・カザンで半年ほどトレーニングを積み、モスクワでのアマチュアリーグにも参加していた。しかしルビン・カザンはジンチェンコのシャフタールとの契約による問題のため、契約することがかなわなかった。その後、2015年2月12日、ロシアのFCウファへと移籍することとなった。そして14-15シーズン、2015年3月20日対FCグラスノダール戦においてプロデビューを果たした。。このシーズンは公式戦は7試合出場を果たした。
翌シーズンはチームの主力として活躍することとなった。2015年7月25日対ロストフ戦においてシーズン初出場を果たすと、この試合でプロ初得点も記録した。その後徐々に出場機会を得ていくと、10月ころから主力として定着。最終的にこのシーズンは公式戦26試合出場2得点を記録した。
PSV時代(2016年~2017年)
FCウファでの活躍によって、欧州の主要リーグのチームが接触を始める。そんな中2016年7月4日当時若手の青田買いをしていたマンチェスターシティへの移籍が決定する。移籍金170万ユーロだった。当時あまり有名でなかった彼の獲得に驚く人もいたが、当時所属していたロシアリーグのスカウトたちは本物の才能であると評価していた。しかしトップチームは層が厚いためにレンタル移籍が決まる。オランダの名門PSVアイントホーフェンへとレンタル移籍が決まる。そして2016年10月1日対SCヘーレンフェーン戦においてリーグ戦初出場を果たす。このチームでは得点を記録することはなかったが3アシストを記録した。このシーズンは公式戦17試合出場を果たした。
マンチェスターシティ時代(2017年~)
17-18シーズンではマンチェスターシティへと復帰することになる。そして2017年10月24日のEFLカップ対ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFC戦にフル出場し、マンチェスター・シティでのデビューを果たした。また2017年12月13日、スウォンジー・シティ戦でプレミアリーグデビューを果たした。2017年12月18日、EFLカップのレスター・シティ戦では、1-1の膠着状態からPKを獲得し、準決勝進出に貢献した。中盤の選手層の厚さから出場機会は限られていたが、バンジャマン・メンディが負傷によって離脱していた左サイドバックとして起用され、EFLカップをはじめとして、一定の出場機会を得た。このシーズンは公式戦14試合出場を果たした。
18-19シーズンでは、2018年9月26日EFLカップの対オックスフォード戦において、シーズン初出場を果たすと、2018年9月29日の対ブライトン戦においてバンジャマン・メンディとファビアン・デルフの負傷により、このシーズンのリーグ戦初出場を記録した。さらに2019年1月9日、EFLカップのバートン・アルビオンFC戦でマンチェスター・シティでの初ゴールを挙げた。このシーズンは前シーズンよりも出場機会を増やした。このシーズンは公式戦29試合出場1得点を記録した。
19-20シーズンでは、2019年8月10日対ウェストハム戦との開幕戦においてシーズン初出場を果たすと、順調に出場機会を得ていたが、10月25日、もともと不安を抱えていた膝のクリーニング手術をバルセロナで受けることとなった。その後12月上旬にトレーニングを再開し、2019年12月11日のNKディナモ・ザグレブ戦で復帰を果たした。さらに2020年1月4日対ポートヴェイル戦においてシーズン初得点も記録した。このシーズンは公式戦25試合出場1得点を記録した。
翌20-21シーズンでは、背番号を33から11に変更。このシーズンはチームの主力として定着することとなった。2020年10月24日対ウェストハム戦においてシーズン初出場を記録すると、2021年5月4日対チェルシーとのCL決勝ではスタメン出場も果たした。このシーズンは公式戦32試合出場を記録した。
代表歴
ウクライナの各カテゴリー別の代表に選ばれており、2015年当時19歳のころにはウクライナのA代表にも召集された。2015年10月12日EURO2016の予選対スペイン代表戦で初出場を果たすと。2016年5月29日に行われたルーマニア代表との親善試合で初得点も記録し、アンドリー・シェフチェンコが保持していた最年少得点記録を19歳に更新した。EURO2016本戦のメンバー入りも果たし、ドイツ代表戦と北アイルランド代表戦に出場した。2021年に行われたEURO2020では決勝トーナメント1回戦のスウェーデン戦で1ゴールを決めただけでなく、決勝点のアシストも記録し、チームのベスト8入りに貢献している。
プレースタイル
彼は攻撃的なサイドバックとして活躍しており、ドリブルで左サイドを駆け上がっていくプレースタイルである。そのためドリブル成功率、デュエル勝率が高い。また守備でも貢献していて、1試合平均のタックル数、インターセプト数は1回を超えている。しかしあまり得点はあまり記録することは少なく、どちらかというとクロスでアシストを記録するタイプである。また守備ではクリーンなシーンが目立ち、イエローカードが少ないことも特徴としていえる。
今季の主なスタッツ
プレミアリーグ
- ゴール数 0点
- アシスト 0回
- 1試合平均キーパス 0.8回
- 1試合平均パス成功率 90%
- クロス成功率 15%
- 1試合ドリブル成功率 67%
- 1試合平均タックル数 1.3回
- 1試合平均インターセプト数 1.1回
- 1試合平均クリア数 1.3回
- デュエル勝率 56%
- イエローカード 0枚
CL
- ゴール数 0点
- アシスト 1回
- 1試合平均キーパス 0.2回
- 1試合平均パス成功率 90%
- クロス成功率 13%
- 1試合ドリブル成功率 75%
- 1試合平均タックル数 1.3回
- 1試合平均インターセプト数 0.4回
- 1試合平均クリア数 1.3回
- デュエル勝率 53%
- イエローカード 1枚
参照 sofascore